高校時代の放課後は「カキュー」のミルクセーキが定番だった。
長崎名物ミルクセーキ!
学生当時は長崎名物とは知らず、どこの喫茶店にでもあるのだろうと思いながら食べていた。
卒業しても同級生と会うときは「カキュー」で再会することが多く、思い出話に花が咲き、そして懐かしい味に再会する。
まるでパリのカフェのようなブルーのテントが印象的な店構えのこの店は諌早アエル栄町商店街にある。
1階はケーキショップ、2階はカフェ。
ケーキ屋さんということでカフェメニューは当然充実しているが、ランチタイムの週替りパスタランチ(バケット・サラダ・飲み物付)などが人気で多くの客で席はいっぱいだ。
店内には雑誌が豊富においてあり、コーヒーを飲みながら読書をすることもできる。一人で来店しても退屈することなくゆっくり落ちつけて、気軽に立ち寄れるところが私は気に入っている。
実はこの店には長崎名物「トルコライス」もメニューにあり、トルコライスファンからは高い評価を得ている。
トルコライスは「トンカツ」「ピラフ」「ナポリタンスパゲティ」が一つのお皿にのっている長崎の名物料理だが、ここはなんと「トンカツ」の代わりに「ハンバーグ」を選ぶこともできる珍しいスタイル。
デミグラスソースとカレーソースのダブルソース、具なしバターライス、ナポリタンではなくミートソースパスタとなっていて、バターライスのさっぱり感とミートソースのこってり感が絶妙なバランスでおいしい。「ケーキ屋さんの細やかな仕事で作られたトルコライス」とファンからは絶賛されている。
12月から5月までの期間限定メニューの「いちご大福」も人気だ。
ケーキやさんがつくる「いちご大福」。中身はスポンジと生クリーム。
あんこが苦手な人でもこれなら食べることができる。表面にいちごの断面が透けてみえているところも食欲をそそる。
ご年配の方とお話をする中で“昔は「紫芳堂」のクリームぜんざいを食べにいきよったよねー。”と耳にすることがある。「紫芳堂」って?探しても地図上にない。それもそのはず、カキューは昭和40年代の創業当時「紫芳堂」(しほうどう)という店名だったそうだ。後にオーナーの苗字「力久(りきひさ)」を文字って、「カキュー」へ変更。学生時代通ったわりには由来は知らず、30歳を過ぎて初めて知ったとき「なるほどー。」と感動したのを覚えている。
諌早の商店街に古くからある喫茶店「カキュー」
友人と楽しい時間を過ごしたいとき、また一人でゆっくり落ち着きたいとき行ってみてはどうだろうか?
懐かしいホッとする味にきっと会えるはず・・。